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おさかなスイッチ

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トラベルコちゃん

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地球規模の迷子!?

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    JUGEMテーマ:旅行


     

    タイ国境の街、ラノーン。

    お隣はミャンマーだ。

     

    ミャンマーは陸路での入国を禁じている国で、

    飛行機でしか入れない。

    だが、ある地域だけは陸路での国境越えが可能だとか。

     

    その1つがラノーン。

     

     

     

    ミャンマーを目指すべく、まずはソンクラーからハジャイへ。

    ハジャイのバスターミナルで「ラノーン」行きのチケットを探した。

     

    「ラノーン、ラノーン」、こう叫びながら歩けば

    たいてい誰かが教えてくれる。ほら、

     

    「フォロー ミー」(タイ人)

    笑顔で後につづく。

     

    カウンターでチケットを購入。55バーツ。

    でも荷物が多いからと余計に28バーツを追徴された。

    ミニバスに乗り込み、心地よい眠りについた。






     

    「ラノーン、ラノーン」

    運転手が合図する。

     

    えっ!?もう着いたの??

     

    出発して1時間半。ラノーンまでは300kmはあるはず。

    いくらスピード狂の猛者ドライバーが集うタイとはいえ、

    ありえない早さだ。

     

    しかし、目の前にはボーダー(国境)のゲートがそびえている。



     

    まずは、宿を見つけようと街をうろつく。

    タクシーが何人も声をかけてくる。

    「どこへ行くんだい?」(タクシー)

    「ミャンマーだよ」(KAZ

    「??」、「マレーシア??」(タクシー)

    「マレーシアじゃないよ(笑)」(KAZ

     

    地図を片手に歩くが、目的の宿が見つからない。

    街の人に聞いても「知らない」の一点張りだ。

     

    仕方がないので食堂で昼食を摂ることに。

    ここでも「マレーシアに行くの?」と尋ねられた。

     

    何かがおかしい。

    世界地図を開き、お店の人に問う。

     

    「ここはラノーンだよね?」(KAZ

    「そうだよ」(店員)

    「ミャンマーに行きたいんだ」(KAZ

    「それは遠いねぇ…、マレーシアじゃないの?」(店員)

     

    いったい何が起きてるんだ???

    タイとミャンマーの国境なのになぜマレーシアへ?

     

    銀行員や旅行代理店、警察官、

    いろんな人に「ここはいったいどこなの?」

    と声をかけて歩いた。

    でも返ってくる答えは「ラノーン」。

    いやぁ〜、おっかしいなぁ……。

     

    30分後、すべての謎は解けた。

     

    行きたい街は「Ranong(ラノーン)」

    そしてここは「Ranong」、同じじゃん!

    ただね、スペルは同じでも微妙に発音が異なるそうだ…(汗)

     

    Ranong(ランノック)」

     

    日本人がラノーンと発声すると、現地の人にはランノックと

    聞こえてしまうらしい。

    正しくは「ラ・ノーン」と、ラを強調するのがコツだとか。

     

    もうお判りだが、ここはマレーシアとの国境の街

    「ランノック」

    目指す街とは正反対に位置する。

    偶然が偶然を呼び、まぎらわしい名前に加え、

    どちらも国境があるんだもん…。

     

    がっくり肩を落とし、出直し!と、ハジャイに戻った。

    再びハジャイのバスターミナルで
    「ラ・ノーン」行きのチケットを購入。







    21
    00発の夜行バスだった。

    出発までの5時間をバスターミナルでぼんやりと過ごした。

     

    待ちくたびれた21時。

    狭い車内に身を押し込み、

    大音量で流れるタイ映画を子守唄に

    夢と、異国の夜の狭間を彷徨った。

     

     

     

    そして早朝330、夜明け前のラ・ノーンに居ます。

    ここでしばらく時間をつぶしてから

    ミャンマーを目指すことにしよう。

     

    犬の遠吠えや虫たちの鳴き声を聞きながら

    ひとりぼっちで夜明けを待った。

     

     

    ソンクラーで面食ら〜う

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      JUGEMテーマ:旅行
       



      時刻は深夜
      4時。

      いつも事件は突然やってくる。

       

      「小腹がへったなぁ、コンビニでも行く?」

      何気ないこの一言から物語は始まった。

       

      隣人を起こさないように

      そぉ〜っと部屋のドアを閉め、

      忍び足で階段を降りる。

       

      「鍵持った?」(KAZ

      「持ってるんでしょ…?」(HIRO

      「えっ、ないない!」(KAZ

      「……。」

      固まるふたり。

      (そう、この宿はオートロックである)

       

      普通のホテルならいざ知らず、

      ここはゲストハウス。

      管理人も自宅に帰ってしまっている…。

       

      仕方ない、とりあえずコンビニでも行こうか。

      苦笑いを浮かべ玄関に向かった。

       

      バリバリバリバリバリバリ!!!!!

      激しいバイク音が鳴り響いた。

      えっ、暴走族?絡まれたら嫌だな…。

       

      オウオウオウオウオウオウ!!!!!!

      激しい犬の遠吠えが鳴り響いた。

      えっ、野犬の群れ?襲われたら嫌だな…。

       

      なんて物騒な街だよ。

      こんな状態じゃ外に出られやしない。

       

      再び部屋の前。

      ダメもとで鍵穴に針金をつっこみ、

      金庫破りならぬ鍵開けを試みるが、

      当然空くはずもない…。

      ヤバイな、、、

      大量の蚊が飛び交う玄関のロビーで寝るしかないか。

       

      そのときだった!

      WHAT ARE YOU DOING?」

      隣の部屋の人が帰ってきた。

      カタコトの英語で事情を伝える。

      「じゃあ私の部屋から屋根づたいに行けば?」(隣人)

       

      なるほど、窓から入れるかも!?

       

       

       

      裸足になり、恐る恐る屋根を歩く。

      2階の部屋だったのが幸いだ。

       

      そして部屋の前。

      希望を込めて観音開きの窓を押す。

       

      ミシミシ…。

       

      鍵がかかっていた。

      でも、僅かに隙間は空いた。

       

      「思いっきり押しちぇえ!」と、

      隣人は強行突破を指示する。

       

      マジで?

      えーい、ゴメンなさい!

       

      バキっ…!

       

      鈍い音を立てて簡易式の錠が外れた。

      隙間に身体をねじ込み、部屋の中に転がり込んだ。

      ふうぅ、やった、やったよ…!

      置き忘れた鍵を握り締め、内側から鍵を開けた。

       

      今は深夜。ここはタイ。

       

      ハハハハハ。

      こんな真夜中の騒動だって、

      タイの蒸し暑い夜が吸い込んでくれる。






      タイの洗礼!?

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        JUGEMテーマ:旅行



        ついに3ヶ国目タイへ入国する。
        ここペナン島から国境を越えるバスがたくさん出ていて
        しかも宿まで迎えに来てくれるというから便利。
        もちろん、前もってチケットを購入し
        余裕の表情でバスを待ち構えていた。




        ところがピックアップに来たのは
        ごく普通のワンボックスカー。
        ま、コイツでバスターミナルまで行って
        そっからデラックスなバスで越境するのだろう。
        いくつかのホテルに寄り、
        数人のお客が乗り込んできた。


        狭い車内、膝を抱えて
        バスターミナルはまだかと車窓を眺める。
        走り出して30分、高速道路らしき道に入った。
        加速する車、嫌な予感も加速した。


        「まさか、このまま!?」


        YES。


        狭いワンボックスカーに揺られること4時間…。
        微笑みの国、タイへ入国した。
        旅立って10日、早くも3ヶ国目だ。



        まぁ、ワンボックスカーで国境を越えるのは
        想定外だったが、
        思えばマレーシアは人が優しく、
        どこへいっても良くしてもらえた。
        今日のタイ入国時も、バーツ(タイの通貨)がなく
        イミグレで困っていると、
        「これを使いなよ」と、
        同乗していたおじさんが
        気前よく20バーツをおごってくれた。


        この優しさに気がゆるんでいたのだろう。
        タイは心の隙を見逃さない国だった。


        さて、どこへ行こうか?
        国境の街、ハートヤイをうろつく。
        するとバスターミナルの看板を発見。
        「バンコク」、いやまだ早い。
        「スラータニ」、どんな街だ?
        「ソンクラー」、おぉっ♪
        そう、ソンクラーと言えば、
        沢木耕太郎の『深夜特急』で登場する街。
        同じバックパッカーとして見過ごすわけには行かない。


        決めた!ソンクラーだ。


        ソンクラー行きのバスをポリスに聞いた。
        「OK、カモン」
        ある男の元へと案内された。
        ハシシを咥えた厳つい男性だった。
        「まずはオフィスでチケットを買ってくれ」
        男性は言う。
        「まずは両替がしたい」(KAZ)
        「よし、案内しよう」(男性)


        案内された両替所で50ドルをタイバーツに替えた。
        1525バーツになり、レートは悪くない。
        ただ、その男性がじっと両替の様子を見ていたのが
        不気味だった。


        つづいて、オフィスでソンクラー行きのチケットを買う。
        「一人100バーツだ」(男性)
        「それは高い。50バーツが相場だと聞いたよ」(KAZ)
        「ハハハ、そんなわけがない。100バーツが正規料金だ」(男性)
        「ディスカウントしてくれ」(KAZ)
        「ノー!無理だ」(男性)


        渋々、100バーツ(360円)でチケットを購入。
        ミニバスに乗り込んだ。(またワンボックスカーかよ!)




        助手席に座り、しばらくすると
        人の良さそうな運転手が問う。
        「君はいくらでチケットを買ったんだい?」
        「100バーツさ」(KAZ)
        「オゥ…(苦笑)」(運転手)


        ある程度はボラれていることはわかっていた。
        「本当はいくらが正規料金なんだい?」(KAZ)
        「30バーツさ」(運転手)
        哀れみを感じてか、食べかけのお菓子を分けてくれた。


        やられた…。


        日本円に換算すればたかだか200円程度の損失だけど、
        心のダメージは大きい。
        だって3倍以上払ってるんだもん。


        自分の甘さを反省しつつ、
        こうやって旨みを覚え、
        日本人はチョロイと思われたのが悔しい。


        今回の反省点は、
        両替の様子を見られ、こちらの懐事情を知られたこと。
        警察だからといって安易に信用したこと。
        他社との料金比較を怠ったこと。


        こんなんじゃ、
        インドでカモられ、アフリカで食いものにされる。
        タイの洗礼でやっと目が覚めたよ。


        そんな悔しさもソンクラーの海が洗い流してくれた。
        夕刻の海は物憂げで、どこか日本海に似ていて落ち着く。





        ジョージタウンに酔う♪

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          JUGEMテーマ:旅行(ホントは2/29)
           

           

           

          雨季だからか、ペナンだからか。

          とにかく雨が降る。

          大音量のコーランが響き、目を覚ました。

          そのコーランに負けじと、

          激しい雨音が窓を叩いていた。

           

          「あちゃぁ、、雨だよ」

           

          今日はがっつりと街の観光をしようと

          ウキウキしながら眠りについたのに。

          雨音に混じってエアコンの低いノイズ、

          がっかりしながら再び夢の中に落ちた。

           

          1030分。

          再び目を覚ますと雨はあがっていた。

          あれは夢だったのか、嘘のような快晴。

          急いで準備をし、3台のカメラをぶら下げて

          街へと繰り出した。





           

          ここはペナン島にあるジョージタウン。

          多民族と新旧が交わる町並みを有する。

          英国コロニアルの雰囲気を色濃く残す街で、

          第二次世界大戦以前の建築物が1万棟以上も残り、

          まるで街全体が歴史博物館のようだった。

           

          18世紀後半、当時のケダ州スルタンと

          イギリス東インド会社との条約により、

          イギリスの植民地として譲渡された。

          当時のイギリス東インド会社の総督フランシス・ライトにより

          「プリンス・オブ・ウェールズ島」と名付けられ、

          フランシス・ライトの居住する地区を

          ジョージタウンと名付けられた。

           

           

          雨上がりの街はいつも以上に煌いて見えた。

          ペナンの魅力はさまざまな宗教的な建物が混在しているところ。

          モスクに中国寺院、ヒンドゥー寺院など

          多彩な文化がミックスされたこのエリアのメインストリートである

          マスジッド・カピタン・クリン通りは通称ハーモニー通りと呼ばれ

          名前の通りさまざまな文化が入り混じっていた。

           



          ■聖ジョージ教会

          1818年に建てられたマレーシア最古の英国国教会。

          天を刺すような小塔が特徴的。




           


          ■観音寺

          中国系ペナン市民の信仰の中心的な存在の寺院。

          広東省や福建省からやってきた中国人によって

          1800年代に建立された。


           


          ■シティーホール

          大英帝国の全盛期を彷彿させる建築物。

          美しい白亜の建物はジョージタウンのシンボル的存在。




           


          ■コーン・ウォリス要塞

          フランシス・ライトが上陸した場所に設けられた要塞。

          当時の英ビクトリア女王即位 60周年を

          記念して建てられた時計塔もある。




           


          ■ビルマ寺院

          ビルマ式寺院の特徴である黄金のパゴダを持ち、

          お堂とお堂をつなぐ通路には、

          釈迦の一生を描いた絵がかかげられている。


           


          ■寝釈迦仏

          全長33mの黄金の寝釈迦仏があるタイ式寺院。

          世界で3番目に大きい寝釈迦仏。


           


          ■クー・コンシ

          ペナン島一豪華な中国寺院。

          中国南部から渡ってきたクー氏が子孫のために建てた霊廟。

          重厚で緻密な屋根や外壁に刻まれた彫刻は圧巻。


           

           

          ■ペナン名物「ホッケン・ミー」

           

           30度を超すマレーの太陽の下、

          最後のマレーシアを惜しむかのように

          元気に歩き回った。

          明日からは3カ国目のタイに突入する。

          どんな出会いが待っているのだろう?



          ペナンの雨

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            JUGEMテーマ:旅行



             親切にしてくれた宿の仲間に別れを告げ、

            大好きだった町で最後の食事をした。

            とりわけ気に入っていたのがロティと、

            このバナナの唐揚げだ。

            特にバナナの唐揚げは絶対日本でも売れると思う。

            ぜひ露店でやってもらいたいものだ。

             









            さて、高原の町キャメロンハイランドを後にし、

            向かった先は「東洋の真珠」と称されるペナン島。

            バスとフェリーで計5時間、

            マレーシアで過ごす最後の街だ。




             


            ■バス キャメロンハイランド→ペナン

            4h/2.3リムギット※約80円)

            ■フェリー(0.5h/2.3リムキッド約40円)

             

            雨の中をゆっくりと進むフェリー。

            乗り方がわからず戸惑っていると

            黄色い袈裟を着たモンクが親切に案内してくれた。

            くすんだ色の海が残念だったが、

            マレーシアの人たちは本当に優しい。




             


            ペナンは、東西貿易の十字路である

            マラッカ海峡に位置する地の利を生かして、

            古くから交易船の寄港地として栄えた。

            当時はプリンス・オブ・ウェールズ島と呼ばれていた。

            ジョージタウンにはその当時の面影が強く残っている。

            コロニアル調の建物と、

            マレー、中国、インド式の建物が相交った町並みは、

            いわば文化・貿易の交流地として栄えた当時を物語っている。

             

            雨あしが強くなったのでこの旅初のタクシーを選択。

            目星をつけていた「スイスホテル」へもスムーズに行けた。

            名前は高級だが、ツインで35RM(一人500円程度)と

            懐にとてもやさしい。

             

            「部屋を見て来いよ」と、

            カギを渡された。

            階段を上り、ドアを開けると

            ダブルベッドがふたつ、

            エアコンが効いた快適な部屋だった。

            あまりの掘り出し物件にすぐさま「2 Night」と、

            ピースサインで向けた。


             


            雨のペナン。

            シトシトと雨音が部屋に響く。

            ただベッドに横たわり、

            カラカラと回るファンを眺める。

             

            旅立って今日で1週間。

            次のタイは、この雨のすぐ先に待っている。








            Sometime Somewhere

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              JUGEMテーマ:旅行
               


               「ハロー、カズ。

              ディナーに行かないか?」

               

              同じ宿に泊まっているジュリアンとクレアが誘いにきた。

               

              今日はさんざん歩きつかれて

              ベッドで横になっていたところだが

              OK、ちょっと待ってて」

              慌てて準備を始める。

               

              食事を終えたばかりのアリも、コーヒーだけ付き合うという。

               

              彼らはみなフランス人。

              ゆっくりと丁寧な英語で合わせてくれる。

              聞けばジュリアンは23歳。

              小刻みに揺れながら笑うのが癖で、

              しかしとても頭がいい。

              語学力がない自分のつたない英語も

              すぐに察知し、意味を理解してくれる。

               

              言葉とは、思いを込めれば伝わるものだ。

               

              食事の間、会話はおおいに盛り上がった。

              ジュリアンはカルロスゴーンが元いた会社で働いていたこと。

              クレアはこれからニュージーランドや南米を回ること。

              アリはフランスの小さな田舎町に住んでいること。

               

              英語が話せないはずなのに、彼らの言葉が伝わってくる。

              言葉とはやはり「言霊」なんだな、と実感。

               

              「フランスに来た際には連絡をくれ」

              お、『深夜特急』で読んだ世界そのものだ。

              ワクワクしながらアドレスを交換した。

               

              彼らも長期旅行者。

              これは人生で1回のチャンスなんだ、

              と気持ちは同じであった。

              それぞれの旅は続いていく。

              日常とはかけ離れた、旅人時間の中で。

               

              Have A Nice Trip!」

               

              互いの旅の無事を称え合い、握手で別れた。

               

              Sometime Somewhere

              ―いつかどこかで

              また会いたいよ。


              ↓宿の陽気な仲間たち(犬が社長だとか…)







              ヒッチ、ヒッチ、ヒッチ

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                キャメロンハイランドの

                「タナ・ラタ」という町で過ごしている。

                 

                ここはさわやかな風が街を通り抜け、

                小路に香る草いきれ。

                パラっと夕立がきては、

                静かな夜がはじまる。

                 

                美味しい食事、快適な宿、じゃれあう猫たち。

                いつもより緩やかな時間が流れる空間だ。







                 

                今日は朝から登山。

                Gunung Brinchang」という山で、

                標高は2016m。

                片道19キロというからハンパない…。
                 

                登山口までのバスを探すが、待ち時間が1時間。

                よし、この街ならあの手で行こう。

                ノートに「BRINCHANG」と書き、親指を空に向けた。



                 

                 

                 

                1台のトラックが止まった。

                「OK、カモン!」

                タンさんという男性が快く車に乗せてくれた。

                 

                カタコトの英語を駆使し、あつく御礼。

                車を見送り歩き出す。

                 

                山頂に近づくにつれ風が冷たくなり、

                乾いた汗が心地いい。

                あたりは「これでもか!」と、言わんばかりの緑。

                そう、ここはボーテ茶の産地で、

                棚田のような茶畑が山の斜面に広がっている。

                 



                うわぁ、どうしよう…!?

                 

                あまりの美しさにテンションが上がる。

                カメラ3台をフル回転させて

                夢中でシャッターを切った。

                 

                何度も足を止めては、飽き足らず写真を撮る。

                日本に持って帰りたい景色がたくさんあった。








                歩きはじめて3時間、

                山頂まで残り3kmまでやってきた。

                息が切れる、、、足が重い、、、

                 

                ふいにクラクションが鳴った♪

                「乗ってくかい?」

                若いカップルだ。

                スリーさんとレイチェルさん。

                「ありがとう、助かったよ」

                杖を放り投げ、車内に飛び込んだ。

                 

                山頂付近で車を降り、ここからはラストスパート。

                道は険しいジャングルに変わり、当然車は通れない。

                岩をよじ登り、張り出した根っこをかわす。

                そしてついに視界が開けた。

                 

                「…ぁ」

                 

                景色への感動というよりも

                ここまできた達成感。

                ここはマレーシアで一番高いところかも。

                「やったよー」

                誰もいない山頂で、心置きなく日本語を叫んだ。







                 

                帰り道。19kmはあまりに長い。

                「絶対に無理」だと、負けそうな自分。

                遠くにエンジン音が聞こえる。

                千載一遇のチャンス。

                遭難者のごとく車に駆け寄った。

                 

                冷房の効いた涼しい車内。

                心地いい揺れと、インドの音楽に

                身を任せながら

                今日のできごとを反芻した。

                ムラリさんとラシィさん、

                助けてくれてありがとう!

                 

                何か彼らにしてあげられることはないだろうか?

                頭をひねり閃いたのが記念撮影。

                茶畑をバックにツーショットの写真をパシャリ。

                一応プロのカメラマンだし、

                アングルを変え、それっぽく何回もシャッターを切った。

                メールアドレスを教えてもらい、

                その日の夕方、さっそく彼らに写真を送った。

                (後日お礼のメールが届き、

                その後も何通かメールのやりとりをした)



                 

                3台の車に助けられ、

                たったひとりの小さな冒険は

                ここに完結した。

                 

                言葉では伝えられなかった

                感謝の気持ちをここに記す。

                 

                「ありがとう」

                 


                さよなら携帯電話

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                  マレーシアの中央部、イポーまで北上した。

                  「イポー」はマレーシアで3番目に大きい都市だとか。

                  また、食文化に恵まれた町らしいが、

                  毎日のように屋台で食べているのでよくわからなかった。

                   

                  旅立って1週間。

                  体調はすこぶる良好だが、

                  連日のようにトラブルに見舞われる。


                   


                  まず、ネットの問題。

                  ネットカフェでは、日本語フォントは読めても

                  日本語を書くことができない。

                  自分のノートパソコンで文章を作成し、

                  ネットカフェで貼り付けようと試みるが

                  文字化けして使えない。

                  (このときはChaSenなる日本語フォント変換ソフトを

                  知らなかった)

                  だからブログの更新も滞っている。

                   



                  つづいて携帯電話の問題。

                  いつの間にか電源が落ちていたり、

                  ボタン操作が効かなくなったりを繰り返していたが

                  ついにまったく起動しなくなってしまった…。

                  万全なる準備をしていたつもりだけど、

                  やっぱりトラブルはつきないや…。

                  一年以上も日本を離れるって大変なんだね。

                   

                  そんな携帯電話だが、ひとまず日本に送り返すことにした。

                  が、マレーシアの郵便局でひと騒動となった。



                   

                  「国際郵便で」

                  ―OK、中身は何ですか?

                  「携帯電話です」

                  ―No!NONO!(苦笑)

                  「え、ダメなんですか?」

                  ―だって爆弾かも知れないじゃないか?

                  「ば、爆弾じゃないですよ。ほら壊れてて…」

                   

                  ちょっと待ってて、そう言い残し

                  奥で会議が始まった。

                   

                  まさかこんな反応が返ってくるとはつゆ知らず

                  ただ笑顔で、もうひたすら笑顔で

                  壊れたケータイをアピールしてみた。

                   

                  2分後、渋い顔をしたマレーシア人。

                  「OK、OK…ふぅ」

                  おっかなビックリの手つきで

                  ようやく受け取ってくれた。

                  (どこまで慎重なんだろう…お国柄?)

                   

                  日本までは約10日。

                  修理を合わせると1ヶ月はかかるな。

                  仕方がないけどね。

                   


                   

                  イポーという街はとりわけ見所もなく、

                  だだっ広いので街歩きも楽じゃない。

                  行くところといえば、ネットカフェ目当てに

                  郊外のショッピングセンターか、

                  駅に隣接した商店街らしき路地くらい。

                  街のローカル食堂を覗いてはメニューをチェックし

                  たかだか100円ほどの違いなのに

                  結局屋台に落ち着く。

                   






                  さて、その日の午後。

                  イポーという街を後にし、

                  「キャメロンハイランド」へと向かった。

                   

                  イポーの北約20km

                  クアラルンプールの北約150kmパハン州にある高原の町だ。

                  標高が1500mを超えるため、年間を通じて気温が20℃前後と涼しい。

                  タイのシルク王として知られたジム・トンプソンが

                  謎の失踪をとげた場所としても有名である。

                   

                  クネクネの山道を黒煙を吐きながらバスは行く。

                  気温は徐々に下がり、山際には一面の茶畑が広がった。

                  どうやらブルーバレーやボーテ紅茶の茶畑のようだ。

                   

                  キャメロンハイランドは英国植民地時代より

                  丘陵を利用した茶葉生産が盛んである。

                  現在でもマレーシア最大の茶葉生産地だとか。

                   

                  イポー旧市街バスターミナルからバスで3時間。

                  「ここで降りるといいよ」

                  そう言われて降り立った町は「タナ・ラタ」。

                  ホテルや土産店が建ち並んらび、

                  少し寂れた軽井沢に来たような気分。

                  Tシャツじゃ肌寒く、昨日までのうだるような暑さは嘘みたい…。







                   

                  メインストリートから少し外れた場所に

                  小さくてかわいいゲストハウスを発見した。

                  「パピロン」

                  ドミトリーで112リムギッド(約400円)

                  朝食も付いているという。


                   


                  荷物を置くとそのまま夕刻の町を散歩に出かけた。

                  小さな小さな町だったが、

                  いつかまた訪れたい、そんな気持ちにさせられた。

                  それはたぶん、日本の景色に似ていたからだろう。

                  地図で見たらまだ日本はすぐそこなのに

                  ちょっとだけ郷愁を感じていた。





                  アジアの純真

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                    出発して1週間も経っていないのに

                    アジアにどっぷりと浸かっている気がする。

                     

                    特にここマレーシアに入ってからは

                    人々の優しさに癒され、毎日が快適だ。

                     

                    お店で料理を注文するとき、

                    何気ないバスの待ち時間、

                    道行く人々も。

                     

                    「ハロー、ジャパニーズ」

                     

                    とても友好的で、くったくがない。

                    だから心を全開にして

                    「ハロー!」と声を返す。

                     

                    「俺は日本を知っているぞ。

                    TOKYO、KYOTO、NAGOYA」

                    自慢げな顔をする人たち。

                     

                    「ハハハ、俺だってマレーシアを知ってらい。

                    マラッカ、ペナン、クアラルンプール」

                    こっちだって言い返して胸を張る。

                     

                    1日に何人、握手をしているのだろう、、、

                    数え切れない。

                    1日に何度、サンキューと言っているのだろう、、、

                    数え切れない。

                    すべてが優しい。だから優しくなれる。

                     

                    これぞアジアの純真。

                     

                    もし、東京で「ハロー」と声をかけたらどうなる?

                    もし、東京で握手を求めたらどうなる?

                     

                    今の日本に

                    アジアの純真はどれくらい残っているのだろうか?

                    物質的な豊かさと、心の豊かさ。

                    「どちらを選ぶ?」と、聞かれたらその答えに困る。

                    この旅が終わる頃、

                    少しはその答えに近づいていることを願いたい。




                     

                     

                    マラッカを後にし、マレーを移動する。

                    まずはクアラルンプールへ。

                     





                    KL
                    (ケーエル)の愛称で親しまれる首都。

                    「泥川の交わるところ」という意味の

                    マレー語を語源に持ち、1800年代に錫鉱山の発見と共に発展。

                    近代建築と自然が見事に調和された美しい都市である。

                     

                    とはいえ、日本では東京に住んでいるため

                    都市にはそんなに興味がなく

                    交通も複雑だし、物価も高い。

                    そこで早速移動することに。

                     

                    目的地に選んだのはイポー。

                    とりわけ何かあるわけではないが

                    キャメロンハイランドを目指す中継地として

                    ここで1泊する。

                    夕刻に街に着き、夕食と

                    ネットカフェを探しに近くのショッピングセンターへ向かった。

                     

                    辛そうな麺や鴨の卵を使ったごはん。

                    サテーと呼ばれる焼き鳥。

                    何を食べたって美味しい!

                    それでいて1食たったの100円。

                    たらふく食べたって300円で事足りてしまう。






                     

                    さて、明日は英国統治時代に避暑地として開発された

                    キャメロン・ハイランドへ向かう。

                    良質の紅茶 "Boh Tea" を産出することでも有名で、

                    ここイポーからはバスが頻発しており、

                    3時間ほどで高原の街タナ・ラタに着くそうだ。

                     

                    駆け足の毎日だが、

                    マレーシアの優しさとアジアの純真が

                    心と身体を癒してくれる。

                     

                     


                    美しすぎる街に

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                      美しすぎる街に

                       時をなくした。

                      ただ風に吹かれ、

                       川の流れに身を任せたい。




                       

                      マラッカ川のほとりにあるベンチに座っていると

                      一枚の葉がひらひらと舞い降りてきた。

                      手に取り、思わず書き殴った詩。

                       

                      そしてそっと水面に浮かべた。

                       

                      何をロマンチックなことを…、と笑うだろうか?

                      それくらい穏やかで、美しいこの街。

                      なんでこんなに安らぐのかを思い浮かべてみると、

                      人の優しさだった。






                       


                      海外の観光地には、強引な物売りや物乞いで溢れ、

                      観光客に群がるようにつきまとう。

                      せっかくの情緒もどこへやら。

                      でもこの街は違った。

                      みな謙虚で、微笑みに溢れている。

                      薦められたものを「ソーリー」と断っても、

                      「いや、気にするな。いい旅を」と、気持ちがいい。

                       

                      街角で少年に出会った。

                      白い犬を抱いた少年だ。

                      目が合うと、彼はそっと微笑んだ。

                      吸い込まれるような瞳とはこのことだろうか?

                      一度はその場を離れたが、少年の瞳が残像として心に残っている。

                      きびすを返し、少年のもとに駆け寄った。

                      「フォトOK?」

                      まっすぐな瞳がうなずく。

                       



                      レンズ越しに瞳を見つめる。

                      自分はどう写っているのか?

                      カメラを向けながら、撮られているのは

                      むしろ自分のようだった。

                       

                      「サンキュー」と手をふった。

                       

                      美しい街と美しい瞳。

                      マラッカが大好きになった。







                       

                      さて、マラッカはマラッカ海峡の重要な東西貿易の

                      交易点として500年以上に渡り繁栄を繰り返した。

                      建物、教会や広場は15世紀に興ったマラッカ王国と

                      16世紀初頭のポルトガル、オランダの支配の

                      歴史を大きく反映している。

                       

                      地図を片手に美しい街を巡る。

                      強い日差しに視界がくっきりとし、

                      キラキラと街が輝いて見える。

                      まるで沖縄にいるような気分。

                      セントポールの丘に上り、街を見下ろすと

                      心地いい風が抜けて心が躍った。

                      こんな毎日が続くかと思うと本当に贅沢だ。



                       

                      サンチャゴ砦

                       

                      1511年にポルトガルの総督によって建てられた砦。

                      外からの攻撃に対抗するために作られ、

                      当時はこの周りは高い塀で囲まれていた。



                       

                      セントポール教会跡

                       

                      セントポールの丘にある、ポルトガル時代に建てられた教会跡。

                      現在は外壁と内部に当時のポルトガル人の墓石が残されている。

                       



                      チェン・フー・テン寺院

                       

                      1646年に建てられたマレーシア最古の中国寺院。

                      中国南部の建築様式を取り入れ、

                      屋根には陶磁でできた繊細な中国の美しい装飾が施されている

                       

                      くたくたになるまで歩き続け

                      目に映るものすべてにカメラを向けた。

                       

                      「またいつか来たいな」

                       

                      この旅はハローグッバイの毎日。

                      出会いと別れが一緒にやって来る。

                      だからより多くのものを見て

                      より多くのことを感じたい。

                       

                      そして日本に帰ったとき、

                      この鮮やかな景色を克明に思い出したい。







                       

                       


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